どうなる「ふるさと納税」

豊富な返礼品によって一躍ブームとなったふるさと納税、4月に政府が規制を強めたことによって大きな転換期を迎えています。

そこで本日はふるさと納税について書いていきます。



<ふるさと納税とは>

日本の個人住民税制度の一つです。

地方自治体に対する寄附金のうち、2000円を超える部分について個人住民税所得割の2割を上限とする金額が、所得税と合わせて控除される仕組みとなっています。

つまり自己負担2000円で地方自治体に寄付できるという仕組みです。

ふるさと納税は2008年の「地方税法等の一部を改正する法律」に端を発し、改正されながらいまに至っています。



<ふるさと納税の市場規模>

まずはこちらを御覧ください。

これは2008年から2015年、8年分のふるさと納税受入額です。

これを見てもらうと2014年から急激に増加していることがわかります。

ちなみに2016年は約2600億円と更に伸びています。


この理由はいくつか考えられます。


①返礼品の充実

もともとお肉やお米、野菜などの返礼品が主でした。

しかし近年になって商品券やお酒、加工品から家電まで幅広い返礼品から選べる方法となったので、注目が集まったことは理由の1つでしょう。


②民間サービス

クラウドファンディング事業者がプラットフォームとなったことは寄附額の増加の理由の1つに考えられます。

それまでは各自治体のページにアクセスしなければどのような返礼品があるか見られなかったのが、1つのサービスで比較できるようになったのは利用者増加を後押ししたようです。


③制度改定

2015年にふるさと納税による税金控除金額が1割から2割に引き上がりました。

これによってお得感を感じた人たちの人気が一気に高まったものと考えられます。



<ふるさと納税のこれから>

今年4月に総務省がふるさと納税の規制を強めました。

理由は、各自治体による過度な返礼品競争が激化してしまったからです。


規制の内容は以下になります。

・返礼品は寄附額の3割以下

・換金性、資産性の高いものを返礼品としないこと


この規制によってふるさと納税が転機を迎えています。

各地で寄附額が大きく落ち込んできているのです。

ここからは各自治体の真の腕の見せどころとなるでしょう。

岐阜県各務原市はゲーム会社と組んで、新作ゲームの出演権などを返礼品に加える工夫も始めた。

クラウドファンディングのリターン事例も参考になるかもしれません。


今後は地方自治体の工夫に注目していきましょう。

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