「マンガトリガー」を運営するナンバーナインが資金調達を発表しました。
そこで本日は電子コミック市場について見ていきましょう。
<電子コミック市場>
まずはこちらをご覧ください。
漫画市場の3年間のデータになります。
ここ3年で漫画史上は微増減していますが、ほぼ変化はないと言っていいでしょう。
しかしその売上構成には変化が見られます。
2014年から比較すると、
紙版のコミック市場は17%減、電子コミック市場は68%増となっています。
ちなみに電子書籍市場のうち8割がコミックを占めています。
ここからコミック市場における電子コミックのインパクトの大きさが見えてきます。
<漫画アプリのビジネスモデル>
それでは漫画アプリ事業者のマネタイズモデルを見ていきましょう。
①有料コンテンツ配信
電子書籍購入です。
ほとんどのサービスがフリーミアムモデルとなっています。
②広告モデル
多くのwebコンテンツにおいて収益源となっているのが広告モデルですが、漫画アプリも例に漏れません。
広告の中でも漫画アプリにおいて存在感が大きいのがリワード広告です。
リワード広告とは成果報酬型の広告で、指定のアプリをダウンロード扠せたりすることで報酬が得られる仕組みとなっています。
ユーザーに漫画アプリ内のポイントを付与することで、広告効果を高める仕組みを設けたりしています。
③IPビジネス
IPとはIntellectual Propertyの略です。
日本語で言うと知的財産になります。
漫画でいうと著作権という言葉にしたほうがわかりやすいかと思います。
漫画アプリ事業者は自社で育てた漫画をゲーム展開していけば、大きな収益に繋がります。
メディアミックスと呼ばれるこの手法はこれからますますwebコンテンツにおいて存在感を増していくでしょう。
<電子コミックの国内事業者>
①漫画誌のデジタル移行組
マンガワン(小学館)、少年ジャンプ+(集英社)、マガジンポケット(講談社)など、いままで漫画史上を牽引してきた出版社によるサービスがあります。
強みはやはり過去の名作やコミックスで人気作品がラインナップされていることでしょう。
版権を多く持っている漫画事業者の先行者メリットがあります。
②新規事業者
LINEマンガ(LINE)、comico(NHN comico)、マンガボックス(DeNA)などのデジタルからの事業者がいます。
彼らは版権を獲得して既存の有名作品をサービスに取り込む他、自らもヒット作品を生み出すべく努力を続けています。
LINEはプラットフォーマーとしての強みを活かして、書店での試し読みキャンペーンなども行っています。
LINEというプラットフォームの商圏を獲得するための1つの施策にも感じますね。
DeNAはヒット作品を生み出して、IPを利用したメディアミックスでのゲーム事業との掛け合わせも狙っているでしょう。
<漫画アプリ市場のこれから>
上記を見てもわかるように、これから益々書籍の電子化に伴い漫画も電子化されていくでしょう。
しかし、漫画というビジネスは漫画にとどまらないこともわかります。
ゲーム、アニメ、声優、音楽など多岐にわたりIPが活きてきます。
これらを考えると漫画アプリのビジネスにおける可能性は無限に広がっているでしょう。
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