9月19日にスターバックスコーヒージャパンがポイント制度の導入を発表しました。
本日20日から始めるリワードサービスは、50円につき1ポイント付与されるというもので、米国では8年前に導入済みです。
会見で「客との深いつながりをつくることが大切だ」と述べた水口CEO、スタバ1強の地位を得られるのか見ていきましょう。
顧客満足度
日本生産本部・サービス産業生産性協議会という公益財団法人が行っている顧客満足度調査では2017年に「カフェ部門」において、スターバックスが圏外となりました。
(調査対象は、カフェ・ベローチェ、コメダ珈琲店、サンマルクカフェ、スターバックス、タリーズコーヒー、ドトールコーヒー、ミスタードーナツの7ブランド)
顧客期待、知覚品質、推奨意向ではトップなので、期待値は下がっていません。
飽くまで顧客満足で圏外になったのです。
ではその原因について考えてみましょう
①コンビニコーヒーの台頭
コンビニコーヒーの台頭は大きいでしょう。
100円で簡単にコーヒー1杯が飲めるというコスパの良さ、またイートインできる店舗も増えてきていることでカフェの競合としてのコンビニは脅威となる存在です。
このコンビニコーヒーの強さは何と言っても利率の高さでしょう。
コーヒーマシンさえ備え付ければ、あとは豆とカップの料金のみしかかかりません。
客がセルフでボタンを押してコーヒーを淹れるので、人件費もゼロに等しいですね。
②大衆化
最近スターバックスの台頭が故に、マクドナルド化が進んでいると言われています。
常に店舗は満席、そして騒がしいといった声が多く上がっているのです。
この点を嫌った層が、ドトールへ逃げているのではないかと言われています。
近年はクリーンなイメージをつけるために白ドトール戦略というオヤジ臭いイメージの払拭に成功したドトールを始めとする他ブランドが台頭してきています。
③サードウェーブの台頭
サードウェーブとは、ハンドドリップで一杯ずつ丁寧に入れるスタイルがトレンドとなっている波のことを指します。
このサードウェーブの筆頭はブルーボトルコーヒーでしょう。
ちなみにこのブルーボトルコーヒーは先日ネスレの傘下に入ると発表されました。
サードウェーブが日本でブームとなった理由は、日本文化にあると言われています。
そもそもハンドドリップ一杯ずつ丁寧に入れるスタイルというのは、日本の喫茶店文化と通ずるものがあります。
また「おもてなし文化」もこのサードウェーブを受け入れる大きな要因となったでしょう。
ちなみに国内初の焙煎設備併設の「スターバックスリザーブロースタリー」を2018年12月にオープンすると発表しています。
スターバックスの今後
日本のコーヒー消費量は4年連続で過去最高を更新しています。
縮小の一途をたどる外食市場においては数少ない成長領域です。
コンビニやファストフードもここへ構成をかけてきている中、スターバックスは他の追随を振り払いたいところです。
年々店舗数を増やしているスターバックス、どの店舗もいつも満席です。
しかし、ブランドイメージの低下が結果として表れているいま、サードウェーブへ期待をかけるのか、大衆化を進めるのか、次なる戦略にアタマを抱えているのかもしれません。
今回発表されたポイントサービスがスターバックスの今後にどのような影響をもたらすのか注目しましょう。
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