米トイザラス破産を考える

18日にアメリカの玩具販売大手トイザラスが破産申請しました。


アマゾンを始めとするECの台頭によって量販店は打撃を受けて、業績不振に陥っています。

日本トイザラスも黙って見ているわけにはいきません。


本日は米トイザラスが破産した理由について見ていきたいと思います。



アメリカ玩具市場のEC化率

2012年における玩具市場におけるECの割合は11%でした。

それが2020年には20%になり、ほぼ倍増すると考えられています。

2000年にはほとんどなかったEC市場ですが、アマゾンの台頭により急速に占有率が上昇しています。


ちなみに他品目では50%に近づくものもあるとされています。

以下はECの占有率を各品目にて調査したものです。



アマゾンとトイザラスの10年契約

実はこの両社、2000年に10年契約を結んでいます。

内容はアマゾン上でトイザラスが唯一の玩具販売業者になるというものです。

トイザラス公式サイトからアマゾン内のトイザラスページへ遷移する仕組みとなっていました。


しかし、その後アマゾン側からトイザラスが十分な商品を確保できていないことを理由に、他の玩具業者もアマゾンへ入ってき始めました。

トイザラスは2004年にアマゾンを提訴して契約解消、そして2006年に自社サイトを立ち上げましたが、とき既に遅しという状況でした。



トイザラスだけではない

実は書店のBordersも同じ過ちを犯していました。

2001年にトイザラスと同様の契約をアマゾンと締結して、2008年に終了しました。

アナリストからは「彼らは未来を譲り渡してしまった」と言われています。



価格競争についていけず

アマゾンのシェア拡大ばかりに目が行きますが、実はウォルマート・ストアーズなどの大型量販店との価格競争に破れた点も破産の理由として考えられます。

しかしこのウォルマート・ストアーズ自身も純利益を2割ほど下げています。

このように小売業界はECに飲まれ込み始めています。



小売のこれから

トイザラスが破産しましたが、これからアマゾンの台頭に駆逐される企業がますます出てくるでしょう。


ECに利便性とスピードで勝てない小売業界、これから重要となってくるのは価格競争ではなく時間と空間をサービスとした体験価値を提供することかもしれません。

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