増え続ける待機児童に対する取り組み

「保育園落ちた日本死ね!!!」

2016年2月の書き込みから再度注目を浴びている待機児童問題。

この度、文部科学省と内閣府は幼稚園が2歳から受け入れやすい仕組みを整えると発表しました。

そこで本日はこの待機児童問題について見ていきたいと思います。



<待機児童の現状>

待機児童は2016年10月時点で約4万8000人で前年よりも増加しています。

政令市や中核市を除く都道府県別で見てみると、最も多いのは東京都で約1万2000人、ついで沖縄県が3300人、千葉県が2400人となりました。


待機児童問題は古くは1960年代の第二次ベビーブームの際に発生しています。

その後いったんは落ち着いたものの、1990年代後半から都市部で待機児童

の増加が見られるようになりました。



<国の対策>

国も継続的に対策を行っています。

そこでいくつかの施策をご紹介します。

①エンゼルプラン

少子化対策として1994年に策定された子育て支援施策です。

5年間の目標を、「3歳未満児の保育所収容数60万人、延長保育実施7000ヶ所、一時保育実施3000ヶ所、多機能保育所1500ヶ所」として保育設備や人的な充実を図った施策となります。


②待機児童ゼロ作戦

2001年に策定された待機児童の解消を目指した施策です。

公設保育施設の運営を民営化したり、学校の空き教室、駅などの空きスペースを保育への活用するために打ち出されました。


③子ども・子育てビジョン

子ども手当の導入や高校教育無償化などの実施に向けて、保育サービス等を含めた総合的な施策を策定しました。

幼児教育、保育の一体化や認定こども園の設置などが行われました。


こうして見ると国としてもいろいろ取り組みを行っていることがわかります。



<民間に対する規制緩和>

規制緩和によって民間企業が保育事業に参入しやすくなっています。


例えば、株式会社などの事業者においても以前は受けられなかった補助を受けられるようになったため参入のハードルが大きく下がりました。

また認可外であった小規模保育等も地域型保育事業として法整備されたため給付対象となりました。


人員配置基準も視覚保有者の割合が100%だったところから60%以上へと大きく緩和されました。



<民間の取り組み>

HAPPY CHILD PROJECT

こちらはJR東日本による取り組みです。

CSR活動の一環として、駅型保育園の展開を行っております。


カンガルーム汐留

資生堂による事業所内保育所です。

女性が活躍する企業として人事制度なども進んでいる資生堂による取り組みです。

働き方改革、ワークライフバランスの実現に大きく寄与している事業となります。


kidsly

これはリクルートによるサービスで保育園と保護者のコミュニケーションを深めるサービスです。

いままで保育園側がアナログで行っていた園児の出欠管理やノートなどによる保護者とのコミュニケーションを出来る限りオンライン上で可能にしました。

これによって保護者は安心して子供を預けることができ、保育園側は業務の効率が上がり負担を軽減することができます。



<待機児童問題のこれから>

これから保育士不足など様々な問題が待ち受けている待機児童問題、国による規制緩和がより必要となってきます。

また働き方改革、女性活躍の観点からも民間事業者による改革も必要となってくるでしょう。


どこの国も直面したことのない問題が目の前にある日本にとって、ここに全力で向き合うことが世界の中での日本のプレゼンスを再び高めていくチャンスを掴むことになるかもしれません。

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