不動産ポータルサイトについて考える

LIFULLがビデオ通話で賃貸物件の見学や相談ができるサービス「LIFULL HOME’S オンライン内見・ITを重説サービス」を開始しました。



国交省主導の社会実験

宅地建物の取引、保険の販売、マンションの委託契約などを行う際、重要事項説明書に基づき契約に関する重要事項を消費者に対し説明することが必要となります。

平成27年8月より国土交通省は「ITを活用した重要事項説明に係る社会実験」の結果を検証して、重説におけるITの活用について議論を行ってきました。


この結果、不動産賃貸取引において、テレビ会議等のITを活用した重説を平成29年10月1日より本格運用を開始することが決まりました。



IT重説が可能なサービス

この社会実験は実際のIT不動産事業者のサービス内で行われました。

その後、本格運用を開始後もその事業者では引き続きIT重説が可能となっています。

このIT重説はSUUMO、HOME’Sなどでサービス利用ができます。



実は広がっているオンライン内見

今回、HOME’SがIT重説の社会実験で活用されたコミュニケーションツールの機能拡張を行い、オンラインで内見などが可能になりました。


ちなみに電子契約プラットフォームを目指し、「クラウドサイン」を提供する弁護士ドットコムとの業務提携を行いました。

一連のプロセスを全てオンラインで完結させることで、ユーザー獲得を図っています。


既にオンライン内見は多くの事業者が始めているサービスになります。

SUUMOのVRなどは有名ですね。

このオンライン内見は、いかにユーザーにとって物件や環境を体感させられるかが鍵になるでしょう。



不動産ポータルサイトの激しい闘い

SUUMO、HOME’S、at home、door賃貸、スマイティなど不動産ポータルサイトはたくさん存在します。

ちなみにこれらのメディアは不動産流通業者がほぼ100%加入している団体のデータベースを利用しているためほとんど差がありません。


その中でも、No.1を目指してしのぎを削っているのはSUUMO、HOME’S、at homeです。

これらの特徴を見てみましょう。


①SUUMO

枠課金制で不動産会社から収益を挙げています。

広告戦略がうまいのでユーザー獲得数が不動産会社にとって魅力でしょう。


②HOME'S

反響課金制で問い合わせに至った時点で費用が発生します。

これは不動産会社にとっては魅力的な要素ではありますが、問い合わせが多ければ多いほど費用がかさみ、さらには契約が取れる確証もないリスクがあります。


③at home

SUUMOと同じ枠課金制です。

全国の加盟店を持っていて、不動産会社間の流通も担っている点が大きな強みとしてあげられます。

小さな街の不動産に強いので、地域によっては一強になっているところも多いです。



このように不動産業者にとって差別化要因としては、広告料金プラン、登録作業の簡易さ、ユーザー数などが挙げられます。

ちなみにユーザー獲得数はSUUMO、HOMES、at homeの順になります。



不動産ポータルサイトのこれから

今後の鍵をにぎるのは、オンライン上で成約まで済ませられるかどうかでしょう。

ここでIT重説は大きな役割を果たしていくでしょう。


しかし、内見や交渉などの質を向上させない限り、不動産ポータルサイトの競争から一歩抜け出すことはできないでしょう。

VR事業者との連携や独自の技術革新がユーザーが満足する体験を得られるサービス作りに欠かせません。


もしかしたら新規事業者が市場を取ってしまうこともあるかもしれませんね。

1分で読める時事ブログ

時事ネタをピックアップして書きます。 就活生や忙しい社会人が世の中で起こっていることを簡単に知ることができます。

0コメント

  • 1000 / 1000