メガバンクの未来はどうなるのか

3大メガバンクが10年間かけて合わせて合計3万人ほどの人員削減をします。


安定と言われ続け、長らく就職人気業界として君臨してきた銀行に一体何が起こっているのでしょうか。



銀行不況の理由

①日銀の金融緩和政策

マイナス金利によって、市中金利も低下せざるを得ない状況となっています。

そのため、銀行は個人や企業への貸し出しにおいての金利が下げざるをえないので収益力が低下しています。

ここで問題なのが、物価が上昇しないことです。

2%の物価上昇の目標がなかなか達成できず金融緩和政策が長期化しているため、銀行へのダメージが大きくなっています。


②資金調達方法の多様化

以前ブログにも書きましたが、クラウドファンディングやICOなど新しい資金調達の方法が登場しています。

そのため銀行にお金を借りない人が増えたことも銀行へのダメージとなっています。


③技術革新

AIやフィンテックによって銀行業務そのものが必要なくなる可能性があります。

店舗やATMで行っていた振込作業などもインターネット上で行えるようになっていくため、業態変更が必要となってくるでしょう。



メガバンクの取り組み

①デジタル通貨

三菱東京UFJ銀行によるMUFGコイン、みずほ銀行によるJコインなどデジタル通貨も登場しています。

キャッシュレス化が進む中、店舗への導入などが進めば普及が見込めるでしょう。

POSシステム事業者など既に店舗との連携が深い事業者との協業が進めば普及の後押しとなるでしょう。


②スタートアップとの連携

メガバンク3行は近年ハッカソンやアクセラレータプログラムに積極的に取り組んでいます。

こうすることで新たなアイデアや技術をいち早く自社に取り入れて変革を進めようと考えているのでしょう。


また昨年5月に可決、成立された改正銀行法によって、オープンAPIの努力公開が義務づけられました。

今回の改正によって電子決済等代行業という事業が新たに定義され、金融庁への届け出が必要となりました。

その結果、銀行側はセキュリティレベルが判断しづらかったベンチャー企業を金融庁が判断してくれるようになるため、出資判断がしやすくなりました。


メガバンクのこれから

もちろんフィンテックへの取り組みは求められるでしょう。

キャッシュレスの時代へと移り変わる中で、新規参入の事業者に取って代わられないよう取り組んでいく必要があります。


また海外注力も間違いないでしょう。

既に三菱東京UFJ銀行は収益の40%程度が海外になっています。

成長性の高いアジア市場などで存在感を見せていきたいところです。


併せて海外M&Aのコンサルティング業務なども注力していく必要があるかと思います。

M&Aにおいては融資のみならず、成功手数料も大きな収益源のひとつになるでしょう。

日本企業が海外M&Aに相次いで失敗している中で、このサポートをメガバンクが担っていくことが日本の国力を上げる大きな力になっていくでしょう。


キングコング西野さんは「慶應生の人気就職先ランキング1位が『銀行』って正気?」と言っていましたね。

「就活生にとってまだメガバンクが人気なのか」と揶揄されること多い業界ですが、知られていない魅力がたくさんある業界です。

就活生はしっかり調べて自分の目で確かめてください!


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